79年前のきょう8月6日、約35万人が住んでいた広島に原子爆弾が投下され、激しい爆風や熱線などによって、多くの人々が一瞬で命を失った。
原爆開発の中心人物で、アメリカの物理学者だったオッペンハイマーは最大の効果を発揮するために、「雲のある日は爆撃しないこと」と指示を出していたから、この日の広島にはさわやかな青空が広がっていたと思われる。
「原爆の父」と言われるオッペンハイマーは、トルーマン大統領とホワイトハウスで会った際、「大統領、私は自分の手が血塗られているように感じます」と言った。するとトルーマンは激怒し、彼を「泣き虫」とののしったという。
原爆投下については、同じアメリカの当事者の中でも受け止め方はさまざまだ。
あの悲劇について、外国人はどう考えているのか?
日本に関心のある外国人が集まるSNS上のグループにそんな質問を投じたところ、たくさんのコメントが寄せられた。
ここでは、アメリカ人の意見の中から、「日本が悪い」というものを中心に紹介しよう。
・here in america around the end of the war we were sneak attacked out of no where by japan as for retaliation we bombed them we gave them a little notice and told them to leave both cities . japan at this time was very aggressive and imperialist and killed many people and invaded china and korea
アメリカでは戦争の終わりごろ、日本から(卑劣な)奇襲攻撃を受けた。報復として、私たちは(広島と長崎に)爆撃した。その際、両都市から離れるように少し警告をした。当時の日本はとても攻撃的で帝国主義的で、多くの人を殺し、中国や韓国を侵略していた。
・People forget Japan used to be as vicious as the Nazis, and were even on their side. Not saying the nukes are the best decision, but people gotta have a reality check.
人々は、日本がかつてナチスと同じくらい凶暴で、ナチスの味方でさえあったことを忘れています。核兵器が最善の決断だとは言いませんが、人々は現実を見なければなりません。
・I just want to say that the Hiroshima atomic bomb ended the Emperor’s powerful ambitions~😑
私が言いたいのは、広島の原爆が天皇の強大な野望を終わらせたということだ~😑
・Sadly what really happened to your country during WWII but your Country (Japan) invaded other nations in Asia.
悲しいことに、第二次世界大戦中、あなたの国(日本)はアジア諸国を侵略しました。
*以下、日本語訳のみ。
・日本人は、落とした相手を恨むより、落とされた自分たちが悪かったと感じる国民であると理解しています。
・戦争に負けたことは誰の目にも明らかだった。それなのに、日本が降伏しなかったことは本当に悲しい。
・「バターン死の行進」よりも、2発の原爆が残酷だったとは思わない。
・アメリカは広島と長崎に原爆を投下しました。日本兵が子供や女性、民間人を含む多くの人々を無慈悲に殺したからです。
・過去を忘れ、心を開いて許し合いましょう。
・学校では歴史が苦手だったので、あまりよく覚えていません。でも、原爆投下については、中立的でシンプルに教えられたことを覚えています。その出来事が起き、それは良くないことだったが、今では過去になったという感じです。
当時は、私たちの住む国があのような恐ろしい兵器を使ったことを誰も気にしていないことに驚きました。アメリカ人はアメリカの行動を正当化し、擁護していると感じることが多いので、歴史的に悪い行動は無視されているのだと思います(教科書から完全に削除されていることもあります)。
私は大学に入ってから、このようなテーマについてもっと議論することができるようになりました。私が受けた日本の経済・歴史の授業の先生は日本人でしたので、議論に素晴らしい視点を加えてくれました。
・ドイツには原爆は落とされなかった! それは、彼らの肌が白かったからかもしれない!
日本の残虐行為は否定しないが、ナチス政権が600万人のユダヤ人やその他大勢の人々を殺害したこととは比較にならない👿👿👿👿👿👿
多くの日本人は知らないでしょうが、戦時中に、日本にも原子爆弾の開発計画が存在していました。海軍のF研究(Fは核分裂Fissionから)と陸軍のニ号研究(ニは理化学研究所仁科博士の名から)です。どちらの計画も結局基礎研究の段階で終戦を迎えてしまいましたが。戦後、進駐軍GHQの指示により、報告書など研究成果の一切は持ち去られ、研究施設も完全に破壊されています。
ある意味運よく(?)日本の原爆開発計画は実用化にまでは至りませんでした。これがもしも本当に実用化に成功していたならば、日本は、アメリカ相手に躊躇なく原爆を使用していたことでしょう。
そのような状況を考えると、私は、アメリカ人の行為だけを一方的に非難する気にはとてもなれません。原爆の犠牲になった人々はもちろん痛ましいですが、戦争とはそういうものだと思います。
もし、原爆を落とさなければ戦争はさらに継続され、おそらくは日本人だけで100万以上の人がさらに死んだであろう、という意見には反論することにいくらか迷いが生じます。しかしパールハーバーや中国大陸やアジア諸国での日本軍による様々な残虐行為を例にして、日本の一般市民がどれほどに報復されても仕方がないという意見にはとても賛同できません。
原爆の投下で問われているのは、その残虐性だと思います。広島、長崎以外でも東京、大阪を始め日本の各都市の爆撃で多くの一般市民が殺され、街が焼け野原にされました。それも十分に残虐なことだと思います。しかし、広島、長崎とは同列では語られません。
「たとえばあなたに家の隣に住んでいる住人の主人が極悪人で、ある日突然襲ってきて、あなたの家族を殺したら、あなたは燐家の赤ん坊をさらってきて燃える火の中にくめても構わない、と思いますか。」と問うてみたい。
最近はアメリカでも、原爆党は必要なかったという意見が増えているようです。
https://gendai.media/articles/-/74915
原爆投下について、中国系や韓国系アメリカ人が「日本軍の蛮行」を持ち出すことはよくあります。これとそれは別件なんですが。
> しかし、広島、長崎とは同列では語られません。
広島原爆による犠牲者は、9~16万6千人が被爆から2~4ヶ月以内に死亡したとされます。また、東京大空襲による犠牲者は死者11万5千人以上、ほかにも多くの大都市が空襲の犠牲になっています。(以上、Wikipediaによる)
それでも「同列では語られません」と断定するのは、非常に感情的な考え方だと思います。
> 「たとえばあなたに家の隣に住んでいる住人の主人が極悪人で、・・・と思いますか。」
日本人であれば、そのように思う人はほとんどいないでしょう。
ですが、日本以外の世界各国においては、そのように思う人の方がむしろ主流ではないかと考えさせられることが、しばしばあります。
極端な感情論を訴えるだけでは、おそらく、日本人以外の他国の人々を説得するのは難しいだろうと私は思います。