【日韓の違い】アメリカ人女性の“トイレ事情”の指摘に韓国人も納得

東京で行われる開幕戦のために、大谷選手が所属する大リーグのドジャースが日本へやってきた。来日後、米メディアの取材で、フリーマン選手が発した言葉が韓国で物議をかもす。
2024年に行われた韓国での開幕シリーズと比べ、彼は「韓国のときより10倍すごいことになる」と語ったから。
この発言が伝わると、韓国メディアは「韓国に対して礼儀がまったくない」「あえてなぜ比較する?」と報じ、全体的にお怒りモードだ。

しかし、やたらと日本を持ち出して比較するのは、韓国メディアの特徴で、昔からそんな記事やコラムが多い。アメリカの大統領や有名人が日韓を訪れた場合、どちらの国に長く滞在していたかを「競う」ような報道は、日本のメディアではしない。
最近も、中央日報にこんな記事があった。

전세계 놀란 日 투명 화장실처럼?…한강 화장실 확 바뀐다

「日」とは日本のことで、この記事のタイトルは「世界が驚いた日本の透明トイレのように…漢江のトイレが大きく変わる」といった意味になる。
以前、渋谷に透明なトイレなど斬新なデザインの公共トイレが登場し、外国人を驚かせ、「汚くて怖い」というイメージを変えたことで称賛を受けた。
この渋谷区のトイレは世界から大きな注目を浴び、そこで清掃員として働く男を描いた『PERFECT DAYS』という映画が生まれたほどだ。

ソウル市がそんな「THE TOKYO TOILETプロジェクト」をパk、いやベンチマークして、たくさんの市民が訪れる漢江(ハンガン)の河川敷にある、100箇所以上の公共トイレのデザインを一新すると発表した。「公共トイレは、その都市の文化水準を反映する公共施設だけに、良いものを作れば都市の品格を高めることができる」と市の関係者は胸を張る。

しかし、そんなソウル市のプロジェクトに対して韓国民の反応はイマイチというか、冷え切っている。同じ内容を伝えた別の韓国メディアの記事には、「いいね」が37だったのに対して、「怒る」が188もあった。
まず、「本当に役人は税金が大好物だな。バクバク食べる」といった税金の無駄づかいを批判する人が多く、ほかに目立ったのはこんな意見だ。

「일본처럼 고쳐쓰고 아껴쓰라. 프랑스, 영국 유럽국가들은 화장실 사용료 받는다」

・デザインを標準化し、同じ部品を使えるようにして修理や維持しやすいトイレが望ましい。
・いま使えるトイレをなくして、デザインを一新する必要はない。壊れた部分を直したり、古くなったトイレを新しくしたりするべき。
・大切なのはデザインよりも清潔さだ。

そんな意見が多く、国民は斬新で奇抜なトイレではなく、できるだけ安いコストで、快適に使えるトイレを増やしてほしいと考えている。だから、「漢江のトイレが大きく変わる!」と意気込むソウル市を冷めた目で見ているのだ。

 

 

知人のアメリカ人女性は日本の学校で英語を教えていて、その後、いったん帰国した後、今度は韓国へ移動してソウルの学校で英語を教えていた。
そんな経験があったから、韓国ではいろんな人から、日本と比べて韓国の良いところ/悪いところについて聞かれた。そんなとき、彼女がよく次のような話をしたという。

ソウルは近代的なビルが林立する先進的な都市だから、東京や大阪と見た目はそんなに変わらない。大ざっぱに見ると、日韓の発展レベルはほとんど同じ。でも、細かく見ると、電車やバスなどの公共交通機関では、韓国は日本よりIT化が進んでいるから、移動はすごく便利に感じる。
でも、トイレの快適さはまったく違って比較にならない。
ソウルをはじめ韓国では、公共トイレもオシャレなカフェのトイレも全体的に汚くて、閉口させられた。しかも紙を流すことができないから、個室にある箱に捨てる必要がある。冬はまだいいとしても、夏になると、そこから漂う臭気に耐えなければならなかったから、清潔を重視する彼女にとってはちょっとした拷問になる。
トイレに関しては、日本は韓国では追いつけないほど先進的だ。

 

韓国には、良くも悪くも日本をライバル視している人が多い。
そのアメリカ人の経験では、「日韓を比べて意見を教えてほしい」と言われたから、率直に感想を述べると、韓国人にとっては“ディスり”になって、「それは一面的な見方で、日本を美化している!」と反発されることがある。しかし、このトイレ事情についてはそんな声はなく、「確かに」とみんな納得したという。
旅行で日本へ行ったことのある人は多く、特に女性は日本のトイレの快適さと清潔さに感動し、帰国してガッカリしたことがあるから、そんなアメリカ人の指摘には完全同意して、韓国のトイレの“後進性”を批判した。

*最近では、韓国でも紙を流すことのできるトイレが普及している。

 

韓国民のあいだでは、こんな認識が広く共有されているから、「世界を驚かせた日本の透明トイレのように、漢江のトイレも大きく変わる!」というソウル市のハイテンションにはついていけなかったのだろう。
フリーマン選手も「韓国のトイレより10倍きれいだ」と言っていたら、きっと「礼儀がまったくない」という批判もなかった。むしろ、「このアメリカ人選手の言うとおりだ。韓国のトイレはもっときれいで、快適にしなければならない」と共感されたと思う。

 

 

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コメント

コメント一覧 (2件)

  • > *最近では、韓国でも紙を流すことのできるトイレが普及している。

    ははは、それは間違いでしょう。
    正確に言うと、「韓国でもソウルの中心街など一部では、紙を流すことのできるトイレが普及している」というのがせいぜいだと思いますよ。Youtubeとかで韓国人や韓国旅行者が報告するのを見ている限りは。

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