1541年のきょう8月18日、ポルトガル人が豊後国(現在の大分県)の大友宗麟に新しい野菜のタネを贈った。それがカボチャだ。
カボチャの原産地はアメリカ大陸で、メキシコでは紀元前7000年から5500年の間にカボチャの痕跡が見つかっている(Pumpkin)。カボチャは大航海時代にヨーロッパに伝わり、戦国時代の末期にポルトガル人が日本にもたらした。
ちなみに、大友宗麟はカンボジアと貿易をしていて、カンボジア国王から「日本九州大邦主」と呼ばれていた。
ポルトガル船は九州に来る前にカンボジアに寄っていて、「カンボジア」を意味するポルトガル語の「カンボジャ」に由来してカボチャという日本語が生まれた。英語の「パンプキン(pumpkin)」は、古代ギリシャ語で「メロン」を意味する言葉に由来している。
16世紀に伝わったカボチャは、その後、ニホンカボチャとなった。しかし、現在の日本で広く栽培されていて、日本人が「カボチャ」と聞いて一般的に思い浮かべるカボチャはセイヨウカボチャだ。セイヨウカボチャは明治時代に日本へ入ってきて、北海道で栽培され、その後、関東から南の地域でも栽培されるようになった。
カボチャはすっかり日本人に馴染んでいて、12月22日の冬至にカボチャを食べることがお約束になっている。この風習には、栄養豊かなカボチャを食べて冬を乗り切るため、魔除けや運気上昇のためなど、いくつかの理由がある。

1912年にアメリカで発行されたカタログには「ジャパニーズ・パイ・パンプキン」というカボチャの品種が載っていた。
カボチャのタネがひび割れたように見え、アメリカ人には漢字のような形をしていることから、この名が付けられたらしい。
日本でカボチャは独自の進化をとげて、今では世界中で広がった。2018年にはメリアム・ウェブスター辞典に「kabocha」の項目が追加され、英語版ウィキペディアにも「Kabocha」の項目が作られている。
カボチャはバターナッツカボチャよりも甘い風味が特徴で、食感と風味はカボチャとサツマイモを合わせたような味わいだと説明されている。
Kabocha has an exceptionally sweet flavor, even sweeter than butternut squash. It is similar in texture and flavor to a pumpkin and sweet potato combined.
甘さと食感が海外のほかのカボチャとは異なるらしい。
ここでいう「カボチャ」は、栗カボチャを含むセイヨウカボチャのことだと思われる。

台湾人が日本の食堂で疑問に感じたのがコレ。
日本でカボチャは漢字で「南瓜」と書き、一般的に「かぼちゃ」と読む。台湾人にそんなことが分かるわけない。
また、ドイツ人と話していたとき、ドイツには「ホッカイドー」と呼ばれるカボチャがあることを知った。
16世紀、カボチャは日本に伝わり、その後、逆に日本のカボチャが世界中に広がった。

ドイツのスーパーで売られているホッカイドー(カボチャ)
【日本の食文化】ドイツ人がハンバーグ&バウムクーヘンで感じたことは?

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