最近、韓国人、バングラデシュ人、カナダ人、アメリカ人、ベトナム人、インド人と旅行に出かけて、いろいろな話を聞いた。ちなみにみんな20代の男性だ。
今回は、国籍も宗教も違う彼らがほぼ全員一致で「日本は別格だ!」と感心したことについて書いていこう。
◯時間感覚
待ち合わせ場所に着くと、バングラデシュ人だけが時間に遅れて、「ちょっと待って」というメールがあった。ボクとしては、そう言われたら5分以内に来ることを想像するが、外国人の言う「ちょっと」はフレキシブルで幅が広い。
彼を待っている間に、彼らに時間感覚について聞いてみた。
カナダ人&アメリカ人「『ちょっと』と言われたら、15分以内に来ると思う。遅れるのは仕方ないけど、メールもしないで待たせるのは失礼だね。」
インド人「10分、20分の遅れなら遅刻とは思わないから、メールをしないことが多い。『ちょっと待って。すぐ行く』とメールしても、実は起きたばかりで相手を30分以上待たせることもある。」
ベトナム人:「ベトナム人は時間にルーズだから、『ちょっと』がいつになるのか分からない。でも、相手との関係で時間感覚も変わる。年上の人だと急ごうとする意識が強くなるけど、同年代なら平気で待たせる。」
韓国人:「日本人ほど時間に厳しくない。でも、それは時間厳守の感覚が薄いというより、韓国人は相手を許そうとする気持ちが大きくて、細かいことは気にしないからだと思う。」
個人的な体験からすると、時間厳守の感覚は、
「インド人=バングラデシュ人 ≦ ベトナム人 <(越えられない壁)< アメリカ人≒カナダ人 < 韓国人 < 日本人」
という順になる。
インド人とバングラデシュ人の時間感覚は、ガンジス川の流れのようにゆったりしていて、「待たせて迷惑をかけている」という概念が薄い。今回も、「ちょっと待って」と言ったバングラデシュ人は約15分後、のんびり歩いてやってきやがった。満面の笑顔で「おはよう」と挨拶する彼に、罪悪感は1ミリもなさそう。
海外で日本人の時間厳守は有名で、「世界一厳しい」と言われることがある。それで「日本では新幹線が35秒遅れると、運転手が謝罪して乗客に全額返金される」というウソを信じる外国人も多い。
鉄道の運行でわかる、日本と海外の「時間感覚と責任感」のちがい
これは、高速道路のパーキングエリアにあったゴミ箱。

◯日本の生活
バングラデシュ人「日本に住みはじめたとき、ゴミ出しのルールが厳しすぎて困った。」
アメリカ人「同感。ペットボトルのキャップとラベルをはずして別々に捨てたり、容器の中を洗ったり。日本は細かすぎる。」
ベトナム人「わたしがベトナムで住んでいた地域では、ゴミ出しのルールなんてなかったから、家庭で出るゴミは全部まとめて、ひとつのビニール袋に入れて捨てていた。清掃員が回収して、分別してお金になるものを売っていた。」
※ベトナムでは2025年1月から、家庭ゴミの分別が義務化された。
「日本は、ゴミ出しのルールが細かすぎるわっ」と言う外国人は本当に多い。
ゴミを入れる袋は自治体ごとに決まっているし、あるトルコ人女性は袋に名前を書かないといけないと知って「人権侵害レベルだ!」と怒っていた。ゴミを出す種類も日によって違うし、「前日の夜に出してはいけないなんて、厳しすぎる」と嘆く中国人もいた。
慣れるまでは、ゴミの分別が在日外国人の不満ナンバーワンではないかと思う。
その点、インドはかな「雑」だ。5年ほど前、インド人の家族と花見をして衝撃を受けたことがある。花見が終わって片付けをしていると、母親がスーパーのビニール袋を手に持ち、当然のように生ゴミ(食べ残し)、ペットボトル、缶、紙皿などを入れていた。
それを見た日本人が「ダメダメダメ」とあわわて止めて、ゴミを一度出してから分別をはじめた。
話を聞くと、彼女がインドに住んでいたときは、ゴミを「オールインワン」していたという。彼女は完璧な英語を話し、大学を卒業したエリートだ。
今回、意外だったのが韓国人。
ゴミ分別なら、日本よりも韓国のほうが厳しいから、すぐ慣れて負担を感じなかったと言う。
日本人から価値観からすると、韓国人はポジティブで楽天的、そしてテキトー(に見える)ため、そんな性格は「ケンチャナヨ(大丈夫だ〜)精神」と言われることが多い。でも、ゴミ分別に関してはそうではないらしい。
これを深読みすると、罰則のある厳しいルールでないと、ケンチャナヨ精神の韓国人には通じないのかもしれない。

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