前漢の武帝が紀元前2世紀に朝鮮半島にあった「衛氏朝鮮」を滅ぼし、漢四郡(かんのしぐん)を設置した。だからそのころには、朝鮮半島で漢字が使われていたはずだ。日本では5〜6世紀から漢字の使用が始まったと考えられている(日本における漢字)。
日本のネット上では、中国を「父」、韓国を「兄」、日本を「弟」と表現することがある。漢字文化が広がった順番で見れば、それは正しい。
しかし実は、現代の中国人や韓国人は、明治時代に日本人が考案した「和製漢字」を日常的に使っているのだ。その意味では日本は「父」になる。
「中華人民共和国」の7割は“日本語” 日本から伝わった言葉とは?
歴史的に、朝鮮半島の人たちは日本人よりも漢字を熱心に使っていた。特に知識人は漢字を重視し、諺文(ハングル)を見下していた。
ところが戦後、政府が国民の愛国心を高めたり、朝鮮戦争で中国と戦ったりした影響で、学校で漢字教育が廃止され、ハングルだけが教えられるようになる。
※韓国の漢字教育は時代によって方針が変わるので、細はググって確認してほしい。
現在の韓国では、漢字を使う機会は“絶滅した”と言っていいほどなく、ハングルだらけの社会になっている。
しかし、韓国語には漢字に由来する言葉がとても多い。そのため、ハイレベルの教育を受けたテレビ局の記者でも、「武運を祈る」を「無運を祈る」とカン違いするような失敗が昔から絶えない。
韓国語ではどちらも「ブウン」と発音し、ハングルでは同じように書かれるので、こうした間違いが起きる。
今の韓国社会は、ザックリと言うと日本語から漢字をなくし、ひらがなだけを残したような状態だ。だから、「はし」という言葉を見てもすぐに意味が分からず、橋、箸、端のどれかを前後の文脈で判断しないといけない。
2年前も、首都圏の国際空港に、間違った漢字がデカデカと書かれていて、全国紙の朝鮮日報が「恥ずかしい!」と報じたこともあった。
韓国で漢字の失敗が無くならない。
先日もドラマ『暴君のシェフ』で、本来は「太平聖代」とすべきところを「太平聖大」と間違って表記したまま放送してしまった。ドラマを公開する前に、知識のある人がチェックしたはずなのに、これは見逃され、そのまま世に出てしまったらしい
このドラマは Netflixで世界中に配信されたから、韓国人の視聴者は気づかず、中国系の人びとから指摘されたのでは?
「太平聖代」とは、聖人のような立派で賢い君主が統治することで、平和で穏やかな世の中になることを意味する。
戦後になって漢字を廃止した影響で、漢字ついて言えば、韓国ではこうしたミスが昔から起きていて、平和で穏やかな日々はなかなか訪れない。
韓国のソウルを漢字で書けない理由:漢城?京都?首爾(首尔)?

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