「I like dog」は間違い! 英語と違って冠詞のない日本語

友人のアメリカ人女性は日本の小中学校で3年ほど英語を教えていて、今は母国に戻って働いている。最近、今でも日本を恋しく思う彼女と話をしていると、彼女がよく見た「日本人らしい英語のミス」が話題になった。
それは、日本語には冠詞がないという特徴から起こる間違いだ。

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年賀状と新年のあいさつ

ーー明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。

あけおめことよろ。

ーーよく知ってんね、そんなスラング。

日本人はめんどくさがりだから、「ハピバ」みたいによく言葉を省略するよね〜。その感覚が好きだから、日本にいたころはたまに使ってたのだよ。

ーー日本にいたころ、年賀状はもらった?

もらった! 生徒から何枚かもらって感動したから、アメリカにも持ってきた。今でもどこかにあると思う。

ーー長続きしなかったんだ。心のこもった日本独特の文化なのに。

あれって、中国や韓国にはないの? アメリカにはクリスマスカードを送る習慣があるから、それが年賀状の代わりね。

豆知識:年賀状のルーツ
新年にあいさつをする年賀状のルーツは、奈良・平安時代にあるとされ、江戸時代に武家社会や庶民のあいだで広まった。明治時代に郵便制度が確立すると、年賀状を送り合う風習は冬の風物詩として定着した(年賀状)。

「A Happy New Year」は間違い?

ーー生徒は年賀状を英語で書いた?

人によるけど、みんな「A Happy New Year!」ぐらいは書いてたわね。

ーーへ〜。

…そこをスルーしていいの?

ーーへ?

この場合は「Happy New Year」が正解で、「A」なんていらない。「I wish you a Happy New Year」って文の中で使うときはほしいけどね。でも、「A Happy〜」って書いちゃう子供が毎年いたのよ。今、そういう大人を発見したけど。

ーー「A Merry Christmas」と言わないのと同じか。

そういうこと。それでひとつの言葉みたいになっているから、「a」を付けると不自然に感じる。「A Happy Birthday」もおかしい。

冠詞ひとつで「肉」になる恐怖

でも、日本人には冠詞や複数形って分かりにくいよね。
「わたしは犬が好きです」は「I like dogs」が正解なのに、「I like dog」って書く子供が本当に多かった。それじゃ、「犬の肉が好き」に聞こえちゃう!

ーー「a dog」だと「ある一匹ってなに?」となるし、「the dog」(その犬)と特定されると「どれだよ?」ってなる。日本語は、冠詞がなくても前後の文脈から理解できるから、「a」や「the」はいらない。だから、その辺の感覚が分かりづらい。

英語だと、冠詞がないと「数えられないもの」になるから、犬なら「犬肉」が思い浮かんじゃう。でも、「I like chicken」なら、鶏肉っぽく聞こえない?

ーーたしかに。まぁ、「I like chickens」(私は鶏が好き)って聞いても、「この人は鶏肉が好きなんだ」って思っちゃいそうだけど。

 

そう言えば、中学2年生の授業でこんなことがあった。クラスに猫が好きな女の子がいて、その理由を「ミートボールが好きだから」と言ったから、言葉がなくなるぐらいのショックを受けた。でも、「肉球」のことだとわかって安心したわ。

ーー直訳にもホドがある!

 

※「クリスマスに何をした?」の意味で「What did you do in Christmas?」という文を見て違和感を感じるだろう?
彼女との会話でそう言ったら、「What did you do over Christmas、な」とツッコまれた。

 

 

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この記事を書いた人

今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。
また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。

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