静岡のような地方に住んでいるせいか、ボクにはまったく実感がないのだけど、いま日本では韓流ブームが起きていた。
まあ、“それっぽいもの”なら、この前浜松でおこなわれた祭りでこんな屋台を見た。
ボクの見たところでは、その注意報はもう必要なかった。
朝鮮日報の記事(2019/05/13)によると、日本はいま全国的に韓流ブームにわいている。
日本に巻き起こる新韓流ブーム 10~20代が主導
もっと正確にいうと、10~20代の女性の間でブームが広がっている。
その証拠というか象徴がBTS(防弾少年団)とTWICE(トゥワイス)だ。
これらのグループの活躍により、昨年とおととしでK-POPの売り上げが15~20%増加したと記事にある。
それはめでたくステキなのだけど、問題はこの「新」だ。
これはいったい何度目の「新」で、いつになったら「真」になるのか?
1次・2次ときて、いまは3度目の韓流ブームの到来だ。
日本での韓国ブームは起きるけど定着しない。
やがて消えてしまい、また次のブームがやって来てくる。
まるで鴨長明の「方丈記」のように。
「ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。よどみに浮かぶうたかたは、かつ消えかつ結びて、久しくとどまりたるためしなし」
浮かんでは消える水の泡のごとしで、長くとどまっていたためしがない。
この前の韓流ブームは李明博(イ・ミョンバク)大統領による「反日行為」で、あっという間につぶれてしまった。
「冬のソナタ」が流行った2003年ごろが第1次の韓流ブーム。
2010年代の第2次韓流ブームはドラマ中心の第1次とは違って、東方神起や少女時代、KARA(カラ)などのK-POPがブームをけん引した。
しかし好事魔多し。
10年以上続いたこのときの韓流ブームは、1人の愚行ではじけ飛んでしまった。
2012年に李明博大統領が独島に上陸し、天皇へ謝罪を要求する。
一線を越えた反日には、激しい嫌韓がかえってきた。
日本国内で激しい嫌韓・反韓世論が巻き起こり、急激に冷めた。飛ぶように売れていた韓国の商品、コンテンツ、サービスに対する需要が減り、韓流関連の店舗は閉店した。
日本に巻き起こる新韓流ブーム 10~20代が主導
このあと韓流は氷河期に突入するものの、韓国のファッションや食べ物を楽しむ若者たちによって、みごとかどうか知らないけど、とにかく復活をはたした。
第3次韓流ブームを支える10~20代のファンには「政治に無関心」という強さがある。
「日本は謝罪しろー」「反省しろー」といった政治問題には関心がないから、日韓関係の悪化にも左右されにくい。
だから「戦後最悪」と言われる関係のなかでも、日本の新韓流は続いている。
でもこれをつぶすのは、またもや韓国かもしれない。
最近、TWICEの日本人メンバーがインスタグラムでこんなメッセージをして、韓国で炎上騒ぎになった。
平成生まれとして、平成が終わるのはどことなくさみしいけど、平成お疲れ様でした!!!
令和という新しいスタートに向けて、平成最後の今日はスッキリした1日にしましょう!
#平成ありがとう😊 #令和よろしく🥰 #FANCYもよろしく🤟❤️
これに批判が殺到するのがいまの韓国。
くわしいことはこの記事を。
上の投稿には日本のファンから、「日本人だからってほんと韓国人ふざけないでよ。」や「日本人だからって差別でしょ」というコメントがきていて、日韓のネットバトルへと発展していた。
このへんの日本人がいまの新韓流ブームを支えている、韓国にとっては国宝級に大事な人たち。
嫌韓日本人は元から韓国を嫌っているからいいとしても、この層の「韓国離れ」は致命傷になってしまう。
それで朝鮮日報がコラム(2019/05/19)で怒っている。
TWICEが架けた「韓日の架け橋」も壊すつもりか
「戦犯国の出身」「韓国に対する礼儀がない」「軍国主義」「歴史認識に問題がある」とサナさんを攻撃する韓国のネットユーザーに、「反日原理主義者」「まるでナチ」と日本人も応戦する。
いまの韓流ブームを失敗させたら、もう次の「新」はこないかもしれない。
それで韓国側は、「水の泡となろうとしている」と危機感をあらわにしている。
やっぱり「方丈記」で合っていたらしい。
いまの韓日友好をぶち壊す原因は、「両国で歴史問題を政治的に利用する人々」にあるという。
韓日両国には相手国に対する攻撃を愛国だと信じる人々がいる。そういう人たちがやっているのは両国関係を損なうことだ。彼らは民族主義感情を刺激するネタを見つけては嫌韓の刀を振り回し、親日の烙印(らくいん)を押す。
韓国でいう親日には「裏切り者」といったネガティブな意味がある。
くわしいことはこの記事を。
たしかに韓国と日本には、相手を攻撃することが「愛国行為」と信じる人たちはいる。
とにかくネタを見つけては「親日め!」と叫ぶ反日韓国人がいれば、「反日原理主義者が!」と怒る嫌韓日本人もいる。
そういう人たちによって、せっかくの韓流ブームがぶっ壊されることは簡単に想像できる。
「日本生まれなのに、平成ありがとうって言っちゃダメ?意味がわからない。韓国の人は、(平成ありがとう)こんな少しの言葉だけで、そんなことよく言えると思う。」という日本の女の子は韓国にとって大事な大事なお客さんで、この層を敵に回すことは最悪の悪夢だ。
それで「韓日の架け橋も壊すつもりか」と悲鳴を上げる気持ちはわかるのだけど、納得いかない部分もある。
ケンカ両成敗の考え方はどこにでもあるけど、世界の常識として、先に手を出したヤツがまず悪い。
殴り返した人間より、殴りかかった人間に重い責任があるのは当たり前。
でも朝鮮日報のコラムにはその態度がなく、韓国側も日本側も等しく悪いという不公平な見方をしている。
韓国メディアはこういう見当違いの中立をよくする。
「相手国に対する攻撃を愛国だと信じる人々」はどっちの側にもいるけど、先に手を出すのは今回の件をふくめて韓国のほうが多い。
「平成ありがとう😊 令和よろしく」というメッセージを見て、「戦犯国の出身」で「韓国に対する礼儀がない」と怒る感覚を世界ではノーマルと言わない。
*もちろん、こういう韓国人を批判する韓国人もいる。
今回の騒動を知った外国人の反応を見ると、韓国人が怒る理由が見えないという人がほとんど。
「Even the Korean president congratulated japan for their era change. so idk what’s the problem」と、平成から令和に変わったことについては、韓国の大統領も日本にお祝いをしていた。だから、何が問題なのかわからないという。
くわしいことはこの記事を。
動画で英会話 344 TWICE・サナへの批判を世界はどう思った?
いまの韓国人の「反日愛国」や民族主義感情を刺激しているのは、何と言っても文大統領だ。彼こそラスボスであり製造元だ。
文大統領の行き過ぎた民族主義には、朝鮮日報が最近の報道(2019/03/31)でこう批判していた。
私たちの心の習慣に根ざした民族主義は、民衆の自発的選択という姿で現れる。これこそ、親日積弊清算が大衆の共感の中で行われている背景にあるものだ。
「官製民族主義」が韓国を滅ぼす」
第2次韓流ブームを破壊したのは韓国の大統領だった。
二度あることは三度ある。
「韓日の架け橋も壊すつもりか!」という言葉は、自国の大統領に向けて大きな声で言うべきだ。
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